文化祭から知る、茶道・書道・華道の「和文化」の魅力
文化祭では数多くの企画が見られますが、今回はその中でもよく見かけるとされる、茶道・華道・書道のそれぞれの魅力を簡単に紹介したいと思います。和の空気に包まれてください。
茶道とは日本古来の伝統芸能の一つで、茶菓子とお茶を通した作法、いわゆる「おもてなし」の文化のことです。歴史に詳しい人であれば、千利休 (日本の茶道文化の創始者とされる)から茶道を知った人もいるかもしれません。
文化祭では、おもに部員からもてなされた茶菓子とお茶を、茶室(和室)でまったりと味わう体験ができます。茶道を無料で実施してくれる学校だと、筆者も一休み感覚でたびたび利用することがあります。
全体的ににぎやかな文化祭とは対照的な、古典的で物静かな和の空気感が病みつきになる人もいるとかいないとか…。(笑)
また、茶道にまつわる雑学の一つに、もてなされる茶菓子は季節によって変化するというものがあります。たとえば秋の9〜11月の文化祭シーズンでは、それに合わせてうさぎまんじゅう(上の画像)やもみじまんじゅうなどが出されることがあります。
いずれも一口サイズで小さいですが、その分だけ色や形、味にこだわりが感じられるので、食べるのが何だがもったいなくなりそうですね?
静かな茶室で一息つくことで、普段の生活とはかけ離れた茶道の、ひいては日本ならではのわびさび(美意識)が伝わってくるはずです。
こればかりは直に体験しないことには伝わらない部分もあるので、未体験で少しでも気になった人は、文化祭の茶道の企画でその雰囲気(と茶菓子とお茶)をぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
華道とは植物を用いた芸術のことで、一般的には「生け花」の名称で親しまれています。ちなみに華道もまた、日本発祥の由緒ある伝統文化の一つです。
文化祭ではおもに、部員が手掛けた数々の生け花を、ゆったりと眺めて回る観賞企画になります。祭り疲れを感じて、リラックスしたいときなどに訪れるのもよさそうですね?
個人的には文化祭に華道があると、それだけで安心できる感じがします。
また、あまり表立って紹介されるものではありませんが、華道には流派 と呼ばれるものが存在します。詳しく説明すると長くなってしまうのでここでは手短にしますが、簡潔に表すと、生け花の技法やスタイルのことです。
ちなみに代表的なものだと
などがあります。
同じ生け花でも、花の配色や組み合わせによって個性が無限に編み出せるという点が、何ともユニークで奥が深いと思います。しかもそれが日本で生まれたものだと踏まえると、華道はより一層評価されて然るべき文化なのかもしれません。
人工物ではなく文字通りの自然体である花(植物)を用いた芸術を拝める機会は、思いのほか貴重なものです。自然ならではの美と癒し、そして和を存分に堪能してみてはいかがでしょうか。
書道は前述の2つとは違って、大半の人が義務教育の課程で「書写」として体験することになるため、文化的にも親しみを抱きやすいのではないでしょうか。
文化祭では華道と同じく、基本的には観賞や展示に分類される企画になります。学校によっては書道体験ができたり、書道による広大なパフォーマンスが見られたりとアグレッシブな要素も持ち合わせています。
…突然ですが、ここでクイズです!
…ざんねんながら時間切れです。正解は「文化が発祥した国」でした。
もしかしたらご存知の人もいたかもしれませんが、じつは書道の発祥(起源)となった国は、日本ではなく中国であると言われています。
実際に文化祭で書道の企画をのぞいていると、普通の熟語だけではなくときどき漢文の掛け軸を見かけることがあるのですが、それは書道がまさに中国ゆかりの文化だからなのでしょう。
和風っぽいけれど純粋な和ではない、独特の持ち味が感じられる点が、書道の売りなのかもしれません。それでも、墨と半紙によるモノクロな芸術性や、力強くも繊細な筆さばきからして日本の文化ではないかと今でもときどき思ってしまいます(笑)。
「字は書く人の心を映す鏡」とも言われるため、書道にふれることで人の心を感じとったり、ときには自分自身を見つめ直したりしてみるのもまた渋くて格好良いですね。
また、文化や知識を得ることに関しては、あまりむずかしく考える必要はないものだと思っています。茶道であればそれこそ「お茶や茶菓子がおいしそう」であったり、華道であれば「きれいな花が好き」といった具合に、シンプルな興味本位からふれてみるのもいいですね。
世の中何気なく生活していたり授業を受けたりしているだけでは、得られないような知識や文化といったものは山ほどあります。人生で楽しさを見出すためにも、好奇心や探究心はいつでも忘れずに持ち続けていたいものです。
次の記事↓
同じ「描く」文化でもここまで違う?美術と漫研(漫画研究部)
文化祭のメジャーな企画?三道(さんどう)について
茶道、華道、書道。いずれも名称に「道」が含まれていることから、筆者はこれらをまとめて三道(さんどう)と呼んでいます。イメージからして、いかにも和な雰囲気が伝わってきますよね。
この三道とは単なる造語ではなく、それぞれが有名な三大伝統芸能(諸説あり)であることに基づいています。
筆者自身初めてこれを知ったときはさすがに驚きましたが、実際にインターネットで「三道」と検索すると詳細がヒットするはずなので、詳しく知りたい人はそちらもぜひチェックしてみてください。
この三道とは単なる造語ではなく、それぞれが有名な三大伝統芸能(諸説あり)であることに基づいています。
筆者自身初めてこれを知ったときはさすがに驚きましたが、実際にインターネットで「三道」と検索すると詳細がヒットするはずなので、詳しく知りたい人はそちらもぜひチェックしてみてください。
文化祭における茶道
茶道とは日本古来の伝統芸能の一つで、茶菓子とお茶を通した作法、いわゆる「おもてなし」の文化のことです。歴史に詳しい人であれば、
文化祭では、おもに部員からもてなされた茶菓子とお茶を、茶室(和室)でまったりと味わう体験ができます。茶道を無料で実施してくれる学校だと、筆者も一休み感覚でたびたび利用することがあります。
全体的ににぎやかな文化祭とは対照的な、古典的で物静かな和の空気感が病みつきになる人もいるとかいないとか…。(笑)
また、茶道にまつわる雑学の一つに、もてなされる茶菓子は季節によって変化するというものがあります。たとえば秋の9〜11月の文化祭シーズンでは、それに合わせてうさぎまんじゅう(上の画像)やもみじまんじゅうなどが出されることがあります。
いずれも一口サイズで小さいですが、その分だけ色や形、味にこだわりが感じられるので、食べるのが何だがもったいなくなりそうですね?
静かな茶室で一息つくことで、普段の生活とはかけ離れた茶道の、ひいては日本ならではのわびさび(美意識)が伝わってくるはずです。
こればかりは直に体験しないことには伝わらない部分もあるので、未体験で少しでも気になった人は、文化祭の茶道の企画でその雰囲気(と茶菓子とお茶)をぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
文化祭における華道
華道とは植物を用いた芸術のことで、一般的には「生け花」の名称で親しまれています。ちなみに華道もまた、日本発祥の由緒ある伝統文化の一つです。
文化祭ではおもに、部員が手掛けた数々の生け花を、ゆったりと眺めて回る観賞企画になります。祭り疲れを感じて、リラックスしたいときなどに訪れるのもよさそうですね?
個人的には文化祭に華道があると、それだけで安心できる感じがします。
また、あまり表立って紹介されるものではありませんが、華道には
ちなみに代表的なものだと
- 池坊(いけのぼう):花のあるべき姿を尊重して、純粋に美と和を追求したクラシックな流派
- 草月流(そうげつりゅう):型にはまらず作者の感性を表現する、フリーダムな流派
- 小原流(おはらりゅう):盛るようにして花をいける、盛り花を生み出したモダンな流派
などがあります。
同じ生け花でも、花の配色や組み合わせによって個性が無限に編み出せるという点が、何ともユニークで奥が深いと思います。しかもそれが日本で生まれたものだと踏まえると、華道はより一層評価されて然るべき文化なのかもしれません。
人工物ではなく文字通りの自然体である花(植物)を用いた芸術を拝める機会は、思いのほか貴重なものです。自然ならではの美と癒し、そして和を存分に堪能してみてはいかがでしょうか。
文化祭における書道
書道は前述の2つとは違って、大半の人が義務教育の課程で「書写」として体験することになるため、文化的にも親しみを抱きやすいのではないでしょうか。
文化祭では華道と同じく、基本的には観賞や展示に分類される企画になります。学校によっては書道体験ができたり、書道による広大なパフォーマンスが見られたりとアグレッシブな要素も持ち合わせています。
…突然ですが、ここでクイズです!
…ざんねんながら時間切れです。正解は「文化が発祥した国」でした。
もしかしたらご存知の人もいたかもしれませんが、じつは書道の発祥(起源)となった国は、日本ではなく中国であると言われています。
実際に文化祭で書道の企画をのぞいていると、普通の熟語だけではなくときどき漢文の掛け軸を見かけることがあるのですが、それは書道がまさに中国ゆかりの文化だからなのでしょう。
和風っぽいけれど純粋な和ではない、独特の持ち味が感じられる点が、書道の売りなのかもしれません。それでも、墨と半紙によるモノクロな芸術性や、力強くも繊細な筆さばきからして日本の文化ではないかと今でもときどき思ってしまいます(笑)。
「字は書く人の心を映す鏡」とも言われるため、書道にふれることで人の心を感じとったり、ときには自分自身を見つめ直したりしてみるのもまた渋くて格好良いですね。
まとめ
今回は茶道・華道・書道の三道もとい「和」な文化を中心に紹介しましたが、今まで知らなかったことがわかると、やはりその分だけ世界が広がると思います。灯台下暗しではないですが、それこそ筆者も含めて身近なことほど意外と何も知らなかったりするのかもしれません。また、文化や知識を得ることに関しては、あまりむずかしく考える必要はないものだと思っています。茶道であればそれこそ「お茶や茶菓子がおいしそう」であったり、華道であれば「きれいな花が好き」といった具合に、シンプルな興味本位からふれてみるのもいいですね。
世の中何気なく生活していたり授業を受けたりしているだけでは、得られないような知識や文化といったものは山ほどあります。人生で楽しさを見出すためにも、好奇心や探究心はいつでも忘れずに持ち続けていたいものです。
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同じ「描く」文化でもここまで違う?美術と漫研(漫画研究部)
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