同じようで結構違う?高校の文化祭と大学の学園祭を比べてみる

文化祭と一言で言っても、学校によっていろいろな形や種類があります。その中でも大きく分けるとすれば「高校」と「大学」の文化祭になります。
今回はそれぞれ二つの中身や特徴、違いについて簡単に紹介します。祭りを楽しむうえでは特別必要な知識ではありませんが、ここから文化祭に対する理解や親しみををより深めてもらえたらありがたいです。

一般的な高校の文化祭について


正確には「小・中学校も含めた、高校までの文化祭」になります。文化祭は学校行事の一つで、その学校の生徒は原則全員参加することになっているため、必然的ににぎやかなムードが生まれやすいですね。
ちなみに秋の文化祭シーズンは、ほとんどの中学校や高校で9月か10月を中心に開催されます。

高校の文化祭のおもな特徴

  • 開催時間は平均的に、午前10時から午後4時までの学校が多い
  • 看板やポスターなどの装飾は、手作り感満載のアナログなものが目立つ
  • 品物や出し物の価格が全体的に抑え目、もしくは無料であることが多い

企画はそれこそ美術なら美術部、軽音楽なら軽音楽部といったように部活動に基づいた名の知れたものが数多くそろっているので、きっとお気に入りのものが見つかるはずです。

装飾はアナログ、いわゆる自分たちの手で直接描いたり切ったりして作り上げたものが多く見受けられます。当然それは唯一無二のものですから自ずと愛着が生まれますし、同時に手作りゆえのあたたかみが伝わってくる点もまた、非常に魅力的に感じます。

価格面については、例として「茶道」の企画がわかりやすいと思います。ちょっとした茶菓子やお茶を味わえる企画ですが、高校までの文化祭は茶道が無料で体験できる学校が多いので、興味のある人は覚えておくと便利ですね(大学だと有料になりがちなので…)。

等身大ならではの魅力

高校の文化祭を語るうえで欠かせない最大の特徴、それは「祭りの空間も出し物も、コンパクトで等身大である」ということです。
コンパクトと聞くと、人によってはやれることや見どころが少なくて物足りないのでは?といったマイナスな印象を抱いてしまうかもしれませんが、そちらの意味ではなくむしろ
  • 空間が必要最小限の形でまとめられていて、無駄がなく洗練されている
  • 人と人との距離が身近に感じられる

といった感じです。高校までの文化祭は、学校ごとに使える資材や予算がそれなりに限られているため、必ずしも自分(生徒)たちのやりたいことが100%発揮、実現できるとは限りません。
ですが逆に言えば、その分「自分たちの特技や感性、その場にあるものだけでいかに人をひきつけられるか」といった工夫を凝らす楽しさが生まれるとも言えます。

それはまぎれもなく等身大なものであり、着飾らない自然体の自分をストレートに表現することでもあります。高校の文化祭の出し物は、展示物から研究発表、音楽やパフォーマンスに至るまでそうした親近感を抱きやすいものが多いので、そのあたりにも着目してみると面白いと思います。

一般的な大学の文化祭(学園祭)について

大学の祭りは文化祭ではなく「学園祭」や「大学祭」と呼ばれることが多いですが、本質的な部分はそこまで変わらないのでそれぞれで好きなように呼びましょう(笑)。ちなみに秋の文化祭シーズンは、ほとんどの大学で10月から11月一杯まで開催されます。

大学の学園祭のおもな特徴

  • 開催時間は平均的に、午前10時から午後6時まで(高校よりも若干長め)
  • 外部からのゲストや業界関係者を呼び込むなど、イベント色が強い
  • 大学によって企画の数や種類が全く異なるうえ、オリジナルのものもある

まず、これまでの中学校や高校と比較しても、大学は全体的に祭りも比例して大規模化している傾向があります。企画の方も全般的にクオリティがさらに高くなっている他、お笑いライブ特別講義ゲストを招いたトークショーといった大人でも楽しめるものが増えているので、より老若男女向けの雰囲気になっています。

ちなみに大学の学園祭は高校までの文化祭とは違い、学生の参加が必須ではありません。そのため、大学ごとに学生(運営)の団体数や規模にも、多かれ少なかれ差が生じてきます
したがって、祭りに慣れていないうちはそのあたりも踏まえたうえで、規模が大きくてわかりやすい有名校から参加してみるといいかもしれません。

大学の学園祭でしか見られない企画(出し物)

前述のお笑いライブや特別講義、有名なゲストによるトークショーはもちろんのこと、他にも
  • ビンゴ大会
  • ジャズアンサンブル
  • 弾き語り
  • DJ・クラブミュージック
  • 能楽
  • プロレス
  • 打ち上げ花火によるフィナーレetc…

などがあります。大がかりな機材や外部からの援助に頼ることができるのも、まさに大学ならではですね。
さすがにこれら全てを一つの大学で統括、運営しているところはそうないと思いますが、それに近いと思しき大学は実際にちらほらあるようなので、お気に入りの大学を探してみるのもまた一興かもしれません。

もちろん作品展示軽音楽といった、中学校や高校の文化祭でおなじみの企画も健在です。大げさな表現にはなりますが、それこそエンターテインメントの可能性の限界に挑む感覚が何ともたまらないと思います。

まとめ

  • 高校の文化祭は、アナログで身近な雰囲気に基づいた「等身大のおもてなし」がポイント
  • 大学の学園祭は、高校まではできなかった「自分の好きなことを存分に表現できる、自由度の高さ」がポイント

企画の傾向については、高校の文化祭は「どこのお店(高校)でも安心して味わえるチェーン店」であるのに対し、大学の学園祭は「お店(大学)ごとにばらつきはあるものの、たまにインパクトの強いメニューに出会える個人店」といった具合でしょうか。

このあたりは実際に祭りに参加してみて自分の目で、耳で、肌で直接その違いを体感するのが一番手っ取り早いと思います。それでも楽しさを共有したい気持ちは高校も大学も変わらないはずなので、細かいことは気にせずに楽しんだもの勝ちなのでしょうね。

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Niki Niki
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